ある年の4月④

気が付いたら暗くなっていた。

 

 

 あまりに気持ち良かったので眠ってしまった。

 

 

 「ひとおだめにするそふぁー」という物は、なかなか良かったぞ。

 

 

 しかし、これだけ眠れたのはいつ以来か。いや、初めてではないだろうか。吾輩は戦いに明け暮れていた。いつ何時何が襲いかかってくるかわからない。そんな日々だった。

 

 

 このねぐらにいる「ニンゲン」どもは吾輩を襲うことはない。だからといって信用はしていない。害になるものではないということだ。

 

 どのねぐらもそうだが、敵が襲ってこないように囲まれている。であるため、寒くなることはない。あったかい日差しがねぐらに注ぎ込む。そしてこの「ひとおだめにするそふぁー」だ。寝ないやつの方がおかしい。そして吾輩は寝ることも重要な仕事だ。

 

 

 「カァチャン」がどけとうるさい。だがこの「ひとおだめにするそふぁー」は吾輩のものだ。