ある年の5月②
「ニンゲン」界では「ごぉるでんういいく」というものがあるらしい。
その時の「ニンゲン」はのんびりできるそうだが、要はいつもの吾輩と同じという事か。
「ニンゲン」どもの多くは夜少し寝て、朝になるとだるそうな顔、青白い顔、疲れ切った顔でどこかに出ていく。大きなものも小さなものも同じだ。そして、暗くなると多くは帰ってくる。
その「ごぉるでんういいく」とやらも、「シンセキ」やら何やらで騒がしいのだ。「ヨメニイツタネェチャン」やら「マゴ」やら・・・・
吾輩にとってもいい迷惑だ。「マゴ」の相手をせねばならん。そして「シンカンセン」がどうだとか言いながら慌てて出ていく。やかましくて眠れもしない。
結局、「ニンゲン」どもは勝手に忙しくしておる。吾輩のように寝ておれば良いものを。