ある年の11月②

 朝から穏やかな天気で、日差しも柔らかく昼寝日和であったが、不気味な音で飛び起きた。あやうく「きゃつとたわぁ」から落ちる所であった。

 

 「ニイチャン」が「とらんぺつと」とやらを鳴らしている。これが不快なことこの上ない。なにが「ゲイジュツノアキ」だ。とにかくうるさい。せっかく気持ちよく寝ているところを起こしやがって。

 

 

 

 「ニンゲン」どもは、どうして大きな音を立てる。「こーじ」もそうじゃないか。ドンドンガシャーガシャと朝から騒いで地面も揺れて。

 

 それで、何が変わるとでもいうのか。何かを変えようとして、何も変わっていない。本当に不愉快なのは吾輩の寝る時間を奪っているという事だ。

 

 本当に「ニンゲン」どもの考えることは解らん事ばかりだ。