ある年の12月③

 「カァチャン」が「トオチャン」を使って何かしておる。なにやら大きなものだ。しばらくすると「カァチャン」も「トオチャン」もその中に足だけ入れている。

 

 

 吾輩がじっと見ていると、「カァチャン」が教えてくれた。「コレはコタツだ」と。

なんだ?その「コタツ」とやらは。

 

 吾輩も入ってみた。

 

 

 

 

  あたたかい。

 

 

 こんなものがあったとは知らなかった。 

 

 

 「すとおぶ」とやらは、知っておる。しかし、この快感は初めてだ。

 

 そうか、「トオチャン」も「カァチャン」もこの季節には外に出ないのか。こんな物があると外には出たくないのはよくわかる。

 

 吾輩も出たくはない。